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なぜ種まき機をドリルと呼ぶのか。

結論

あれこれ

まずは英辞郎。

出落ち感があるけど、すでにdrillというと、種をまく、という意味を含んでいるようだ。

調べて気がついたが、計算ドリルなどのドリルも同じ単語だった。 こちらのドリルはドイツ語の訓練、という意味からきているようだが...

今回は種まきの意味にフォーカスしてみる。

Oxford English Dictionary だと、1700年半ばに単語が見られるそうだ。

etymonline だと、

なるほど。昔から使われていることはわかった。

語源は??

wiktionary だと、etymology は

Uncertain. Compare the same sense of trill, and German trillen, drillen. Attestation predates Etymology 1.

悲しい。

中世のオランダのdrillen が英語のdrillの語源らしく、drillen はものを震わせたり、訓練したりと、同じような意味を持っていたらしい。 ねじる、訓練する、穴を開けるという意味で中後世のドイツ語で使われていたようだ。

ひょっとすると、地面に穴を開けながら播種する機械、ということで、種まき機のドリルが生まれ、種をまく、という行為すらもドリル、になったのではなかろうか。 確かな情報には今日はたどり着けなかった。

シーダー、プランター?

Britannica だと、一部の記事しか見られないけど、dibbling という地面に穴を開けて、そこに種をまく、という古くからのインドの作業があり、それをdrill sowing とも呼ぶと書いてある。

dibbleは、地面に穴を開けて種をまく行為、とされている。

あるサイト では、

Dibbling: In this method, seeds are dropped at regular intervals in ploughed furrows. This method of rice sowing is used in Northern Plains of India.

Drilling: In this method, seeds are dropped through shafts of bamboo which is attached to the plough. In this way, seeds fall in straight line.

とある。

確かに最初の英辞郎でも、筋まきする、とある。

筋状に土の中に種を蒔くことをドリルと呼び、点状に土の中に種を蒔くことをディブルと呼んだほうが良いようだ。

こういうの作ってる人が世の中にはいるのか。 slideshare

とあり、ソーイングは文字通り種を土の中に入れる作業である一方、プランティングは植物の繁殖体(苗、根、茎、葉、挿し木等)を土に入れる作業であるとしている。 種も繁殖するのに必要なものの代名詞で、seeds もpropagules に含まれるが、sowing はseed をplantingする場合の特別な呼び方と考えるほうが自然かもしれない。 あまりはっきりと使い分けはされていないというか、包含関係にあるものが多そうだ。

sowing には種類があって、

と分類できるようだ。

なるほど、種まきについてあまり考えたことがなかったけど、確かに言われて見れば、この通りな気がする。

ちなみにdibbling とdrilling を比較した 論文 なんかもある。

シーダーは、種まき機全般であろう。