日本の農業機械はなぜ秒速...?
GONZO氏の投稿 にあるように,普通機械の移動速度は時速であるのに,なぜかコンバインは秒速表示. 一体なぜなのか.
仮説1: 時速表記にすると数値が変化しずらく,解像度を高める目的
そもそも,日本産のコンバインはゴムクローラが標準であり,長距離の道路移動は想定されておらず,トレーラ移動が主流である. 新しいコンバインKubota DR7130は,走行速度は0-2.97m/sで,時速に換算すると,0.0km/h - 10.69 km/h.
まあこのくらいの範囲だったら時速で表現しても良い気がする. 仮説1が支持されるとは考えにくい.
#仮説2: 昔からの表記を引きずってて,再帰的に機械の性能を比較するために単位を揃える必要があるから.
こちらが本命の気がする. 100年前から農業機械の作業速度を秒速で測定する論文が報告されており,
では
~~の圓筒の廻轉速度は家畜の歩行速度に支配されるのであるから其の廻轉速度を一定にする事は困難である.
などと計測の苦労が書かれている. この犁の作業速度は秒速で書かれている.
では,ストップウォッチで作業速度を測定したことが書かれている.
日本のほ場はそこまで広くなく,ある一定区間を移動する時間を秒で測定し,平均の作業速度ということで,秒速を採用したのではないだろうか.
そのような背景があってこそ,
コンバインの性能評価を行うさいにも,秒速が採用され,そこから現代に至るまで連綿と,再帰的に,性能を比較し,過去の製品よりも,どれだけ速度が向上したか,という比較のために秒速にしているのかもしれない.
しかし別に単位を変えるだけであるから,時速にしてもよいだろうし,せめてディスプレイは時速のほうがよいだろう.
まさかcan司令は秒速ではないよね...? そうだったかもしれない.