モロオカが農業用トラクターの生産を再始動
こんな熱い展開があるものなのか。
三菱マヒンドラ農機の撤退が発表され、4月末で閉めてしまった。 その後2026年6月3日、モロオカは三菱マヒンドラからゴムクローラトラクタの生産を引き継ぐ、という話になった。
新型古くローラートラクターの開発資産譲渡契約について
株式会社諸岡と三菱マヒンドラ農機株式会社は、2026 年6 月3 日に三菱マヒンドラ農機株式会社が開発している新型フルクローラートラクターの開発資産を、株式会社諸岡が譲り受ける契約を締結いたしました。
当社は1990 年(平成2 年)より約10 年間にわたり大型ゴムクローラトラクターの製造販売事業を行い、延べ約2,800 台の製品を国内外のお客様にお届けしてまいりました。しかしながらバブル崩壊後の事業環境の変化を受け、2000 年に同事業を終了いたしました。
その後、三菱マヒンドラ農機株式会社は独自の技術とノウハウを活かし、大型フルクローラートラクターの製造販売を開始され、20 年以上にわたり商品開発を継続し、多くのお客様から高い評価と支持を得てこられました。
現在、ゴムクローラキャリアダンプを世界各国で展開する当社において、フルクローラートラクター事業は、農業分野にとどまらず、林業や建設業への用途拡大や海外市場の開拓など、多くの相乗効果が期待できると考えております。
このたびの開発資産譲渡を契機に、当社はフルクローラートラクター事業へ再参入し、建設・農林業分野におけるさらなる成⾧と、お客様への新たな価値提供に向けて、早期の生産・販売開始を目指して取り組んでまいります。
2026 年6 月3 日 株式会社諸岡 代表取締役社⾧ 諸岡 昇
書きぶり的には、三菱マヒンドラは新しいゴムクローラートラクターをすでに開発していたのではないだろうか。
それにしても、モロオカが、三菱のゴムクローラートラクター生産を、「独自の技術とノウハウを活かし... 20年以上にわたり商品開発をけいぞく し、多くのお客様から高い評価と指示を得てこられました」 と書くのは、なんとも感慨深いというか、夢の途中を引き継いでくれた三菱に感謝しているというか...
モロオカの中に農業用クローラートラクターの生産を知っている人がとても少ないのだろうと言う感想だ。
新型フルクローラートラクター開発を本格始動 2027年の受注開始を目指す 諸岡(8月5日)
6月3日の会見のときに発表していた模型が公の場に出てきた。
建設機械メーカーの諸岡(茨城県龍ケ崎市、諸岡昇社長)は、三菱マヒンドラ農機(島根県松江市、齋藤徹社長)から譲り受けた新型フルクローラートラクターの開発資産をもとに、量産化に向けた検討を本格化させている。
2027年7月に北海道帯広市で開かれる「第36回 国際農業機械展 in 帯広」への出展による受注開始を目指し、部品調達や販売・サービス体制の構築を急いでいる。
諸岡は建設機械分野で不整地運搬車「キャリアダンプ」を中心に生産しているアセンブリー型のメーカーで、同社の工場では各サプライヤーの部品を組み上げる生産方式を取る。
これに対して、三菱マヒンドラ農機はキャビンやトランスミッションなど重要部品を内製していたため、部品メーカーからの「開発資産を引き継いだ後の調達」(トラクター開発準備室・中島真二室長)の検討を進めている。
部品調達を検討、即戦力人材も採用へ
譲渡契約には試作機の提供も含まれており、5~7月にかけて実機を分解し、再び組み上げながら自社での製造を検証した。
その際には、三菱マヒンドラ農機側の技術者からも指導を受けたという。
現在は、これらの部品を諸岡の既存および新規の取引先で製造できるかを検討している段階だ。
基本的には譲渡された図面をそのまま活用する方針だが、「サプライヤーによって加工方法が異なることから、細部の設計変更が生じる可能性もある」としている。
また、契約には図面やCADデータ、生産にかかわる治具、現行機のサービスマニュアル・取扱説明書・部品構成リストなどが含まれる一方、人員の移籍は対象外となっている。
ただし、三菱マヒンドラ農機からの転職希望者については、技術・生産・購買にかかわる人材採用を積極的に行う。
諸岡は1990年から約10年間、北海道苫小牧市でゴムクローラー式トラクターを製造していた実績を持つものの、当時の経験者は社内に少なく、即戦力となる人材の確保を進めたい考えだ。
国際農機展で受注開始へ
2027年7月8日~12日に北海道帯広市で開かれる国際農業機械展に出展し、受注開始を目指している。
エンジンはヤンマー製の142馬力を搭載する予定。
車体サイズは、三菱マヒンドラ農機の既存モデル「GCR1380」と同等で、セルフローダーに積載できる大きさに収める計画だ。
操作系は丸ハンドルと走行レバーを基本に、オプションで独立式の二本レバーも用意する。
スマート機能については、建設機械にすでに搭載しているGPS位置情報や稼働時間の遠隔管理システム「M-eye」をトラクターにも展開する。
自動運転も、三菱マヒンドラ農機が採用していた後付けの自動操舵システムを新型トラクターに同様に搭載可能とみている。
価格は、部品購買先を確定させたうえで原価を算定し、農機展にて具体的に提案することで先行受注につなげたい考えだ。
すでに、三菱マヒンドラ農機の農機を使用している秋田県大潟村などから、「一世代前のモデルを使っているが、買い替えたい。いつ発売されるのか」といった問い合わせが寄せられており、「市場からの期待の大きさを実感している」という。
販売計画は、三菱マヒンドラ農機の同型機種の販売実績をもとに、年間販売台数を20~30台程度に設定する。
三菱マヒンドラ農機が9月末をめどに事業を清算することから、それまでに販売先や作業機メーカーとの取引関係も諸岡として新たに築いていく方針だ。
サービス拠点整備急ぐ
アフターサービス体制の整備も進める。諸岡は建設機械分野で各地に代理店やサービス拠点を持つが、農業分野は事情が異なるため、新たな体制づくりが必要になる。
三菱マヒンドラ農機の農機を扱う販売店からも、新型トラクターの取り扱いの打診が来ており、「協力可能な先には声をかけていきたい」考え。販売後のメンテナンス体制の整備も急ぐ。
ただし、今回の契約は新型トラクターに限定したもので、三菱マヒンドラ農機の既存機種のメンテナンスや部品供給は対象外となる。
既存機種のアフターサービスは、三菱マヒンドラ農機の解散後に新会社が一定期間対応する予定だ。
フルクローラートラクターは、優れた牽引力と湿地などでの走破性を兼ね備えているため、農業用途にとどまらず、「牽引力の高さを生かして建設現場や林業分野への展開も視野」に入れている。
作業機を換装すれば草刈りや枝払い、ドーザーを装着すれば土木の整地作業にも活用できるとみており、汎用性に期待をかける。
こうした多用途展開は、「かつて自社でトラクターを生産していた当時から検討してきたテーマ」だという。
一方、市場性としては、クローラー式はホイール式に比べ価格が高くなる傾向がある。
そのため、秋田県大潟村のようにタイヤでの走行が難しい地域や、クローラー式の牽引力が評価されている北海道、大規模な農作業受託を手がける生産者など「ニッチな層をターゲット」に想定し、主要な市場になるとみている。
将来は大型機で輸出も視野
将来的にはグローバル展開も視野に入れる。
同社は米国に工場、英国には販社も持ち、かつてはトラクターを海外に輸出していた実績がある。
ただ、「142馬力クラスでは海外の大規模なほ場では力不足」なため、まずは国内向けの142馬力機を販売し、将来的な大型機の投入によって先進国の米国市場や欧州向けの輸出も視野に入れる。
ゴムクローラー式の車両は同社にとって、「農業分野においても今後の事業のキーワードになる」とみている。
なかでも不整地用ゴムクローラー式フォークリフトは、世界で同社のみが生産している。
今回の開発資産の取得を契機に、建設機械で培ったゴムクローラー技術と海外販売網を生かし、農業機械市場でも事業拡大を目指す考えだ。
とのこと。
このヤンマー製の142馬力のエンジンとはなんだろうと調べてみると、 産業用エンジンの4TN101 というやつだろう。 ヤンマーのエンジン
EU stage V,4 cylinders, 101 x 120.03, 3.847 L, standard output で85 kW/2200, 445 Nm/min である。
これが載るのかぁ。