ゴムクローラのパイオニア諸岡

牛久沼のほとりにある株式会社諸岡,現在こそ商品のラインナップが絞られているものの,ひと昔まえはとても暴れていた. 失敗を恐れない挑戦的な試作品の数々は,現在は製品化されていないものが大半だが,「現場の仕事を楽にしたい」という開発者の思いがこもっており,経営戦略に沿ったもの,セオリー通りの農業機械開発という常識を破った,独創性を感じずにはいられない. 使えるかどうかは別として,油圧モータを駆使した農業機械の七変化に我々ファンは惹かれてしまう. 本書では数あるモロオカの製品のうち,「農業用ゴムクローラトラクタ」関連の機械に焦点を当て,開発の当初からラインナップから消えてしまう2003年くらいまでの足跡を追って見たいと思う.

写真貼

写真たち

日本農業機械新聞の記事

日本農業新聞をひたすら見て,モロオカ関係の記事があるところを拾った.まだ見落としがあるかもしれない.

勝手に歴史

会社の沿革youtube の会社案内と 手持ちのカタログを参照して歴史をまとめてみる.

創業 - 1980年

1980年 - 1990年

ゴムクローラトラクタ黎明期: 龍ケ崎の工場でほそぼそと,何か形になるものを作っていた.準備段階.

MBとかMSとかに,リアヒッチ,と呼べるかわからないような簡易装置をオプションとしていたことからも,何かしらの農作業をしたいという思いがあったことがうかがえる. MB-50, MB-30の大型機に改善されたリアヒッチが取り付けられたことによって,その思いはより具体的なものへとなった.

世界初の前後進クローラトラクター
押してもだめなら......引いてみろ!!
プッシュプルトラクター,50馬力無段変速

である.

1990 - 2000年

2003年2月HP 商品案内(Wayback machineを利用してキャプチャ)

2003年2月HP 仕様(Wayback machineを利用してキャプチャ)

2002年HPに掲載されていた写真(Wayback machineを利用してキャプチャ)

2002年HPに掲載されていた, キャリアダンプに搭載された小型バックホー, 詳細不明(Wayback machineを利用してキャプチャ)

(この写真、某白い農機の試験ほ場では...? 上げて良い写真だったのだろうか) これにてモロオカ農業用トラクタ, おしまい.

一般社団法人 日本農業機械化協会の,農業機械化ニュースに現れるモロオカ

特殊車輪を採用した不整地対応型の農用フォークリフトで,ハウス内の作業から超湿田にまで対応できる。また,ハンガーマストの採用により本マストの伸縮に関係なく動くためクリアランスがとれ,4軸駆動によりその場旋回ができる,触媒方式により排ガスの黒煙を解消――などの特徴を持つ。

 12年度下期の新製品として発売するもので,クローラの課題とされる移動速度は最高で毎時15kmを実現した。また,車輪式トラクターGXシリーズで採用している先進のマイコン「MAC・Sシステム」をクローラ用にアレンジして搭載。MACの「入」「切」や設定状態がひと目でわかる液晶パネル「マックビジョン」をメーターパネル内に設置したほか,ハンドル手元のクイックアップレバーや主変速を「後進」に入れると作業機が自動的に上昇するバックアップ機能,また作業機の傾斜・耕深はもちろんドラフト制御も可能なマイコンドラフト(Sモード)付きとし,高精度作業ができる。  そのほか,業界初の後方レーザーシステムによりプラウ,ハロー,ロータリに簡単に装着して大区画圃場の均平化が実現でき,PTOは3段変速,ハイ/ローの切り換えがワンタッチボタンなどの特徴をもつ。MKM45(46馬力)~MKM75(75馬力)まで4型式ある。

トラクター用の特殊タイヤで,直径1300mmのハイクリアランスタイヤを始め,直径800,920mmなど各種揃っている。いずれのタイヤもトラクターへの取り付けは簡単にでき、銘柄に応じて農機店・農協農機センターなどで調整する。

未解決問題

何個もある。

これはどちらかというと、三菱かも。 三菱農機のクローラトラクタ(クロトラ)でレーザー作業する際に、開発された機械の一つ。

MACの遺産だと思われるが正体は分からない. 画像だけが手元にある.

チャレンジャーに装着されている画像だが,これは諸岡のイエローだと思われる.

関連特許かわからないが,「特開平9−322607」 はいかつい.

これを,逆にしたものだろうか.

いや、これだわ: 均等作業機(20250325)

がアイディア段階で、

がチャレンジャーにつけてるバージョンの図面。

2001年くらいの三菱農機のクローラトラクタのカタログにもV字ではない、片開きタイプのカッティングロータリーの写真が載っている。